疲れた時やストレスを感じたときの対処法として、チョコレートやクリームがたくさんのった飲み物など甘い物を食べるという方がいらっしゃいます。
しかし、気を付けなければ、甘いものは「かえって疲れを感じやすく」なってしまう恐れがあります。
低血糖状態は疲労状態
仕事やスポーツなどで体や頭を酷使すると、体はエネルギー源である「グルコース(糖)」や脂肪酸を消費しますが、とくに糖を消費すると「低血糖状態」となります。
低血糖だと、エネルギー供給が出来ず疲労状態となり、
・思考力や集中力の低下
・イライラ
・めまい
・うつ様の症状
・声が出にくい
などに繋がります。
そのため、体はいち早く、低血糖状態から抜け出そうと「甘いもの欲して」血糖値をあげようとします。
確かに、甘いものを摂ると一時的に血糖値が上昇し、エネルギー供給を行うことができます。
しかし問題は「甘いものを摂ることが日常化しているとき」です。
血糖値スパイク
よく、朝食は菓子パンとジュース、あるいは何も食べずに昼はパスタやパンなどの糖質中心の食べものを食べていると言われる方がいらっしゃいますが、朝食や空腹時に甘い物や糖質のみをいきなり摂取すると血糖スパイクと呼ばれる血糖値の急上昇を招きます。
ヒトの体は、常に一定の状態を保つ働き(ホメオスタシス)があるため、血糖値が急上昇したときは、それを下げるためにインスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンを放出します。
すると急激に上がった血糖値が、今度は急降下して、機能的な「低血糖状態」となってしまいます。
この血糖値の乱高下による、機能的低血糖状態が、「疲れやすい体」や「慢性的な疲労」を抱える原因の一つとなり得るのです。
糖質依存
そこにきて、また低血糖による疲労を感じると、甘いものが欲しくなって食べてしまい、コレを繰り返すうちに次第に「糖質依存状態」へと陥っていき甘いものがやめられなくなってしまいます。
日常的に甘いものばかり摂取して、血糖値が乱高下していると、疲れが抜けるわけもなく、かえって疲れてしまうというわけです。
こういった人の場合、いかに甘いものを減らせるか?が疲労から抜け出すポイントとなってきます。