広島市西区大芝にある鍼灸院
疲労回復処 輔-task-鍼灸院の恩田です
治療の際によく患者さんから
「私、体が硬いんです」と言われることが多く続けて「柔らかくなりますか?」という質問も受けます。
逆に、治療前のチェックで
「立った状態から膝を伸ばしたまま体を曲げて、つま先を触れますか?」みたいな感じで前屈などの動作をテストをする際に
「私、コレは得意なんです」と、手が床にべったりつくところを見せてくださる方もいらっしゃいます。
この場合、治療においてはつま先を触れない人より、べったり床についてしまう人の方が
症状の改善に時間がかかることがあります。
たしかに大きな可動性を持っていることは
良い事ですが、そこで大切なのは「持っている可動域の全てで力を発揮してコントロールできること」です。
体がどんなに曲がっても、その最後のところで何かしら負荷が加わった際に力を発揮出来なければ、関節や筋肉、靭帯にダメージを与えてしまいケガにつながります。
また、ストレッチをしている時に「伸びている感覚が無い」というのも良い傾向ではありません。
実際に伸びている場所を伸びていると感じられないということは、脳がいま自分の体がどうなっているのかを理解出来ていないことになります。
この筋肉が伸びているという感覚は
固有受容感覚と呼ばれる感覚の1つですが、固有受容感覚が乏しい人は、自分の体がいまどうなっているのかを感じにくいため、脳は危険な状態にあると判断し、体を緊張させてしまいます。
体は柔らかいのに、緊張しているというのは矛盾しているように聞こえるかも知れませんが実際にそういう方はいらっしゃいます。
例としては
ベターと床に手はつくけど
・首や肩のこりがひどい方
・慢性的に腰が痛い方
などでしょうか
そういった方には
肩や腰の治療だけでなく、感覚の鈍い部位にフォーカスした運動などを取り入れたり、様々な刺激を入れたりていくことで固有受容感覚が増してカラダの緊張が取れてくることがあります。