疲労回復方法

リラックスできない原因と改善方法

気づいたら力が入っている、肩がすくんでる、歯を食いしばっているなどありませんか?

治療院に来られる方のほとんどは、いつも体のどこかに力が入っていて、リラックスしようとしてもうまく脱力出来ないと言われます。

実はそれは自分の体の形や大きさ、関節の位置などが正しく認識できていないことが原因の一つだったりします。

今回は体をうまくリラックスさせられない原因とその改善方法をご紹介します。

原因は感覚の欠乏

体の力をうまく抜けない原因に感覚の欠乏があります。

人の体には様々な感覚を受け取るセンサーがありますが、中でもあとで説明する体性感覚や前庭感覚、視覚などのセンサーから十分な情報を得ることが出来ないと周囲の環境に対して自分の体がどういう状態なのかを正確に感じることが出来なくなるため、もしかすると危険な状態かもしれないと勝手に脳が判断して体を緊張させて固めてしまいます。

体性感覚

体性感覚とは皮膚や筋肉、関節などで感じ取られる感覚の総称

主に、触覚・痛覚・温度覚などの「表在感覚(皮膚感覚)」と、位置覚や運動覚などの「深部感覚(固有受容感覚)」の2つに分類されます。

位置覚:目を閉じていても自分の手足がどこにあるかがわかる感覚

運動覚:手足を動かしている感覚やその速さを感じる感覚

前庭覚

前庭覚とは耳の奥の内耳と呼ばれる部位にある三半規管や耳石によって感じる、頭の傾きや移動する時の加速・回転などバランスに関わる感覚。めまいなどにも関係する

視覚

視覚とは単純に物をハッキリと見る「視力」だけでなく、視野・色・光・ピント調節などの機能の総称です。

とくに目を動かさずに見える範囲の「視野」が狭くなっている人は以外と多い。

例えば、前庭覚に機能低下があると頭の傾きや進んでいる方向が正確に分からず、無意識のうち手足に力を入れて必要以上に踏ん張ったていたりします。

また、頭の位置が正確にわからないと歯を食いしばって顎の筋肉を収縮させたり、肩をすくめて筋肉からの刺激を増やして頭や関節の位置を確認するような癖がでてきます。

慢性的な肩こりや食いしばりなどの原因の一つが感覚の欠乏であるということがイメージ出来たでしょうか。

リラックスするのは難しい

実は体を緊張させるより、リラックスさせる方が神経的に難しいと言われています。

人に限らず動物は何か緊急事態が起こったときに即座に反応するために、瞬時に体を緊張させて動けるメカニズムが備わっていますが

リラックスに関しては、周囲の環境が安心安全であると確認できて初めてリラックスができません。

そのため感覚の欠乏があると、安心安全を担保出来なくなるため、うまく脱力することが難しくなるのです。

感覚の欠乏を改善する

では、感覚の欠乏がある場合どうすれば良いのでしょうか。

それは、足りない感覚を「運動を通して補えば良い」のです。

自分にどの感覚が足りないのか知るには、専門の知識が必要になるのですが、ある程度傾向はあります。

例えば、骨折や靭帯断裂などの重度の怪我や手術の既往歴がある場合、その部位の体性感覚が欠乏しやすいですし、めまいの既往がある方は前庭覚が弱くなっていたりします。

また、運動する習慣がなく長時間スマホやタブレットやPCなどのデジタルデバイスを使用している方は視覚に影響がでやすかったりします。

どの感覚が欠乏しているか分かったら、その感覚を運動を通して沢山刺激していけば徐々にリラックスも上手になってきます。

ただ、自分に足りない感覚をピンポイントで補うことが出来れば一番いいのですが、専門家でない限りそれは難しいので一度に色々な感覚の刺激が入るオススメのエクササイズを2つご紹介します。

ローリング(ゴロゴロ)

一つ目は、ローリングと呼ばれる寝返り動作でです。仰向けまたはうつ伏せの状態からゴロゴロと転がるように体勢を変えていく事で、体全体が床に触れたり圧迫されたりする体性感覚が入るのと、回転することで前庭感覚にも刺激が入る一石二鳥なエクササイズです。

動画では、背骨を上から一個ずつ順番に捻るようにゆっくりおこなっていますが、最初は難しく考えずに楽にゴロゴロ転がっても大丈夫です。

クローリング(ハイハイ)

二つ目は四つ這いで移動するクローリングと呼ばれるいわゆる赤ちゃんのハイハイ動作です。
四つ這いで移動することで、腕にも足にも体幹にも刺激が入ります。

さらに、「オプティックフロー」と呼ばれる景色が流れる感覚が目から入り、これが視覚の刺激になります。

これもスペースの関係上、動画では5〜6歩で後ろに戻っていますが可能であれば何歩進んでもかまいません。
また、膝を浮かせておこなっていますが体力的にきつい方は、膝をついた状態でおこなっても大丈夫です。

以上のゴロゴロハイハイが安全かつ効果的で、簡単に今日から始めることが出来る感覚刺激エクササイズです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は無意識に体に力が入ってしまう原因として感覚の欠乏があるとお伝えしました。

改善方法としては。運動を通して足りない感覚を刺激して補うことです。
沢山感覚刺激を入れることで体の内外の環境を正しく感じられるようになり、脳は安心安全が確認できるのでリラックスが出来るようになります。

当院のリカバリーピラティスでは最初にクライアント様のお体の状態を評価して、不足している感覚は無いかを確認したうえで必要な感覚刺激が入るようプログラムを作成しております。
気になる方は是非一度体験に来てみてください。

ご自宅で簡単に出来るオススメのエクササイズとしてはゴロゴロとハイハイです。
一日5分からでも続けていると、上手にリラックス出来る体になっていくはずです。

是非、普段の生活に取り入れてみてください。

ABOUT ME
恩田陽輔
鍼灸師。 慢性的な不調や痛みは、疲労の蓄積による回復力を失っている状態と考え、鍼灸治療だけでなく疲労を取り除くためのストレッチやエクササイズ、栄養の知識なども治療プログラムに組み込んで提供しています。 【認定、修了】 ・FMS/SFMA ・Reformer For Motor Learning ・臨床ドライヘッドスパ協会認定