疲労は痛みや発熱と並ぶ身体に危険が及んでいることを知らせる重要なアラームです。
そのため他の二つと同等に扱われるべきですが、疲労は比較的軽く見られがちです。
疲労に対処せず放っておくと慢性疲労となり、そこまで行くと脳機能が著しく低下して頭痛や動悸、めまい、息切れ、便秘・下痢などの自律神経症状が現れてきます。
さらに、痛みのコントロールが難しくなり慢性痛を引き起こしたり、生活習慣病やうつ、認知症などにつながったりなどのリスクも増加します。
慢性疲労にならないためにも疲労を感じた時点で適切な対処をとることが重要です。
疲労をためてしまう理由
しかし、疲労はやりがいや達成感などに簡単に隠されてしまうため、意外と気づきにくいものです。されに日本人は休まず頑張ることを美徳とする傾向にあるため、余計に疲労を溜め込んでしまいやすいのです。
そこで知っておきたいのが生体の重要な危険アラームである「疲労」の3大徴候です。
疲労の3大徴候とは
疲労の3大徴候とは
- 飽きる
- 眠くなる
- パフォーマンスが落ちる
です。どんなにやりがいのある仕事でも、受験勉強中でも、大好きな趣味でも作業中に3大徴候を感じたら、それは身体からの「休憩してくださいよ」というサインですので出来るだけ早急に休養を取りましょう。
自分が疲れていることに出来るだけ早期に気付き対処することで疲れを溜めにくく、回復しやすい体となりますよ。
労働時間とパフォーマンス
3大徴候のように自分の感覚だけでなく、ある程度時間で判断するのもありです。
働く時間とパフォーマンスの関係でみると、一般的に十分に覚醒した状態で作業を行うことができるのは起床と12〜13時間後くらいまでです。
起床後15時間では酒気帯び運転と同じ程度、起床後17時間では飲酒運転と同程度の作業能率まで低下すると言われています。
また、最もパフォーマンスを高く発揮できるのは起床後3時間と言われていますので、この時点ですでに疲労の3大徴候を感じてしまう人はかなり重度の疲労を抱えてしまっていますので無理せず休みましょう。
無理して頑張るは逆効果
厚生労働省のコラボヘルスガイドラインで紹介されている事例では、無理して生産能力が低下した状態(これをプレゼンティーズムと呼びます)のまま働いていた場合の企業の年間損失額は通常の医療費や病欠、休業による損失よりもはるかに大きかったと報告されています。

まとめ
疲労は放っておくと、慢性化し心身の健康に影響を及ぼします。
そうならない為にも疲れの3大徴候である「飽きる・眠くなる・パフォーマンスが落ちる」を感じたら無理せず休憩や休養をとり、回復してからまたバリバリ活動していきましょう。